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1979年に斜頸による頭蓋変形の治療のためにアメリカで開発されました。 義肢装具士が石膏で型取りをして作製するものが主流でしたが、近年は作製の工程に3D(3次元)スキャナーとCAD(コンピュータ支援設計)が利用されています。
アメリカでは、1992年に米国小児科学会が乳児突然死症候群(SIDS)の予防を目的として乳児をうつ伏せ寝から仰向け寝にする推奨キャンペーン(Back to Sleep campaign)を開始してから、劇的に斜頭と短頭の赤ちゃんが増加しました。
そのため様々な治療方法が模索され、乳児のうちに頭蓋矯正を受けることが急速に広まりました。乳児に長期間にわたって用いるものであるため、正常発育を妨げる可能性を危惧したアメリカ食品医薬品局(FDA)が製品の認可を行うこととなり、1998年に初めてCranial Technology社が認証を取得しました。現在までに53品目の矯正ヘルメットがFDAから医療機器としての認可を受けています。
日本ではまだ馴染みのない治療法です。2011年より国立成育医療研究 センター感覚器形態外科・形成外科(金子剛部長・副院長)主導で臨床研究が始まり、日本での効果と安全性が確認されました。
当院には、ヘルメットの作製・調整を行う義肢装具士が在籍しております。柔らかく繊細な赤ちゃんの頭部に装着するヘルメットであることから、安全性が最も重要です。
国家資格である義肢装具士が在籍することによって、機会的な計測値だけでは判断することができない頭部の歪みなどを細部まで調整することが可能です。
義肢装具士が在籍することによって、画一的ではなく、赤ちゃんの個人差などを追跡しながら、効率的な治療を可能としています。
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