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赤ちゃんがよちよちと歩き始める姿は、見ていてとても微笑ましいものですね。でも、「うちの子、よく転ぶな…」「立っているとふらふらしているような気がする」と、少し不安を感じている保護者の方もいらっしゃるかもしれません。
実は、赤ちゃんの「頭のかたち」と「歩きはじめから3歳ごろまでのバランスや運動発達」とのあいだには、関係がありそうだという海外研究がいくつも報告されています1。
たとえば、アメリカで行われた追跡調査では、変形性斜頭のある赤ちゃんは9歳ごろまで運動発達に遅れが見られる傾向があるという結果が示されています2。また、Kitae E. Parkらの研究では、左側に頭の変形があるお子さんは、右側の変形よりも9歳時に運動協調性が有意に低いというデータも出ています3。
こうした背景をふまえて、当院では実際に赤ちゃんの歩き始めの時期に「立ったときのバランス」がどうなっているかを測定する取り組みを行っています。
当院のリハビリチームが分析を行って、「新生児期にみられる向きぐせ(頭の回旋の偏り)」が、その後の歩行バランスにどう関係するのかを調べた結果を学会報告してくれました2。その中で、頭の変形のみための重症度(Argenta分類)が重い赤ちゃんほど、「立ったときのふらつきが少ない(=軌跡長が短い)」という傾向があることがわかりました。ゆがみの数値的な大きさとは関係がなさそうでした4。
一見、「ふらつきが少ないなら、バランスが良いのでは?」と思われるかもしれません。しかし、まさに赤ちゃんならではの傾向、通常では理解し難いところです。
歩きはじめの赤ちゃんにとって、ふらつきながらも体をコントロールすることは、運動発達にとって自然なプロセスです。そのため、「動きが少ない=安定している」とは限りません。むしろ、重度の頭の変形がある赤ちゃんは、動きを抑えて姿勢を固めるような“代償的な”姿勢戦略を取っている可能性があるのです。
つまり、大人の評価では当たり前と思える「軌跡長が短い=バランスが良い」とは一概に言えず、頭のかたちの影響で運動の幅が狭くなっている可能性もあるのです。
もし、お子さんが歩きはじめたばかりの時期に、
などの様子があれば、「歩行のバランス評価」を受けてみることをおすすめします。当院では、歩行検査機器を用いたバランス評価を行っており、結果に応じて適切な靴の選び方や、医療上の必要に応じて医療用インソールによる歩容改善もご提案しています。
(歩行検査機器を用いたバランス計測は、診察と当院の検査機材による評価を通じて、健康保険の適用内で実施しています。市販のオーダーメイドインソール作製では実施できない、医師による徒手検査、歩行観察、足底圧計測、姿勢評価、筋緊張や関節可動域検査などを通じお子様の発達段階を総合的に評価した上でご提案しております。)
頭のかたちはもちろん、赤ちゃんの姿勢や動き方にも不安がある場合、私たちのような運動発達の長期的視点も持った小児リハビリチームにご相談いただくことで、早期にケアが可能になるケースもあります。当院でヘルメット治療を行ったお子さんだけでなく、ヘルメット治療は見送ったけど、他の病院でヘルメット治療をしたというお子さんも不安があれば相談していただけます。
「頭のかたちだけじゃない」赤ちゃんの全身の発達を見守る視点を持って、安心して育児ができるようサポートいたします。
1. Dunsirn S, Smyser C, Liao S, Inder T, Pineda R: Defining the nature and implications of head turn preference in the preterm infant, Early Hum Dev, 96: 53-60, 2016.
2. Collett BR, Gray KE, Starr JR,et al Development at age 36 months in children with deformational plagiocephaly. Pediatrics. 2013;131(1).
3. Park KE, Chandler L, Ahmad M, Singh A, Allam O, Mets E, et al: Neurocognitive Outcomes in Deformational Plagiocephaly: Is There an Association between Morphologic Severity and Results?, Plast Reconstr Surg, 152: 488e-498e, 2023.
4. 新生児期の頭部回旋の偏りが歩行開始時の立位バランスに与える影響の検討
杉山智子 高松亜子 橋本圭司ら 第62回日本リハビリテーション医学会学術集会 京都
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