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頭の形外来
Crania Deformity Blog

赤ちゃんに合わせた最適な治療をめざして

発達を土台に、複数メーカーと協働する当院の取り組み

こんにちは。赤ちゃんのあたまのかたちクリニック院長の高松亜子です。

前回のブログでプロモメットファーストを使用した2個ヘルメットを希望される方が増えて来たというお話をしました。と同時に「他のメーカーのヘルメットでは同じようなことができないの?」というご意見もいただくようになりました。

そこで、今回はプロモメット以外のヘルメットの2個使用についてもお話ししたいと思います。

なお、ここで申し上げておきたいのは、どのメーカーのヘルメットが良いか、当院はどのメーカーのヘルメットを推しているのか、ではなく、赤ちゃんにとって最も適切な治療は、その方法は、という点を重視しているという点です。それを踏まえて、現時点での私の考えをまとめてみました。

近年、頭の形について不安を抱え、早い時期から受診されるご家族が増えています。

不安を感じた段階で相談していただけることは、赤ちゃんにとって非常に大きな一歩です。

ただし、生後まもない時期は、首や体幹の使い方が未成熟で姿勢に左右差が出やすい時期で、そのために当院では、「まずは発達と姿勢の土台を整える」という考え方を大切にし、ヘルメット治療は慎重に必要性を判断しながら提案しています。

ヘルメット治療より先に大切なのは「発達サポート」

生後早期には、

  • 強い向き癖
  • 収まり癖
  • 反り返り
  • 左右差のある姿勢
  • 首や体幹の使い方の偏り

などが見られます。

これらの多くは(生後早期において特に)、理学療法士(PT)による姿勢調整や遊びの工夫等で改善が期待できます。

即ち、「定頚前にヘルメット治療を急ぐ」のではなく、まずは自然な発達を促すサポートを行うことが、頭の形にも良い影響を与える大切な土台となります。

ヘルメット治療は「必要なタイミングに適切な方法で」

赤ちゃんの状態は本当にさまざまです。そのため、当院では

  • 病的原因が潜んでいないか
  • 治療が必要かどうか
  • どのタイミングでヘルメット治療を始めるべきか
  • どのメーカーの構造・性質が適合するか
  • 保護者の方が気になっている点をどのヘルメットが満たせるか

等を “赤ちゃん中心” の視点で判断しています。

定頚前のヘルメット治療はあくまで慎重に検討し、必要と判断される一部の症例に限り適応を評価しています。

重度変形では、段階的に治療を組み立てる選択肢も

重度の変形では、通常のヘルメットが最初からうまくフィットしないことがあります。かぶせてもすぐズレる、脱げる、目にかかってしまうなどです。そのような時は、赤ちゃんの安全性や負担、治療効果を考慮して、

  • 発達・姿勢の改善等理学療法やタミータイムを通じて赤ちゃんの体幹を整える
  • 初期はズレにくく脱げにくいヘルメットを用い、(最)重度変形が若干改善した段階で長期間装着できるヘルメットへ移行する

といった “段階的治療” を行うことがあります。

ただし、「2個ヘルメット」を特別に推奨しているわけではありません。これはあくまで必要とされる症例に限って選択される治療方法のひとつにすぎません。

保護者の想いにも寄り添う医療を

赤ちゃんは自らの意思を言葉で伝えることはできません。そこで、赤ちゃんの保護者として治療を検討されるご家族からは、

  • 赤ちゃんがかわいそうなので少しでも早く治してあげたい
  • 可愛い姿を記念に残してあげたいので、かわいいヘルメットがよい
  • 少しでも軽くて赤ちゃんの負担にならないものがよい
  • 臭いが気になるので臭くならないものを選びたい
  • 治してあげたいが費用が心配
  • 保育園で断わられるかも

といったお気持ちもよくうかがいます。

これらは医学的な理由とは異なりますが、どれも自然でまっすぐな「わが子への願い」 です。

当院では、医学的な視点を中心に置きながら、こうした保護者の想いを丁寧に受け止め、一緒に治療方針を考える姿勢を大切にしています。

当院が複数メーカーと協働する理由~中立性と選択肢の広さ

赤ちゃんの頭の形は一人ひとり全く異なるため、当院は特定メーカーに偏らず、複数メーカーと中立的に意見交換を続けています。

1.株式会社Berry(東京都台東区)

https://www.berryinc.co.jp

株式会社Berry社とは、重度変形における段階的治療(2個ヘルメットを含む治療戦略)について協議を行っています。

さらに同社は、ヘルメットに“代替または補完”し得る新しいデバイスの研究開発にも取り組んでおり、将来的な治療選択肢の拡大に向けて情報交換を続けています。

2.グンゼメディカル株式会社(ReMO baby・ミシガン式ヘルメット)

https://www.gunzemedical.co.jp/

グンゼメディカル株式会社とは、定期的にミーティングを行っており、義肢装具士さんの派遣連携、ヘルメットの素材・デザインの改良、患者さんの転居(国内外)に対応できる医療機関の仲介、重度症例における2個ヘルメット供給の可能性、初期フィットの改善策の検討など、幅広い内容について継続的に協議しています。

国産メーカーとしての安定した製造・供給体制に加え、臨床現場のニーズを反映した製品改善への柔軟さがあり、重度症例を含めた治療の幅をともに考えていく重要なパートナーです。

3.補装具工房スタンス株式会社(夢人・アクアイナー)

https://stancekobo.wixsite.com/stance-ltd

構造調整に柔軟性がある「夢人」だけでなく、治療中の快適性を高める アクアイナー(汗・におい対策素材) の製造元でもあり、当院では「治療」と「快適性」の両立という視点で広い協議を続けています。

最後に「赤ちゃん中心の医療」をこれからも

当院が大切にしているのは、「ヘルメットのブランドはどこがよいか」ではなく「この赤ちゃんには何が最適か」ということです。

そのため、

  • 発達サポートを重視する診療
  • 家庭でできるケアの提案
  • 必要最小限で最適なヘルメット治療
  • 複数メーカーとの中立的協働
  • 赤ちゃんの負担を減らす治療選択
  • ご家族の想いに寄り添う姿勢

これらを柱に診療を行っています。

赤ちゃんとご家族が安心して相談できる場所であり続けるために、当院はこれからも模索し続けてまいります。

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