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こんにちは 赤ちゃんのあたまのかたちクリニック院長の高松亜子です。
前回は、生後2か月までのタミータイムには、胸の上・膝の上・横向きなど、いろいろな方法があることをお話ししました。
ところが、タミータイムを続けていてもなかなか向きぐせが減らない赤ちゃんがいます。それはなぜでしょうか。
向きぐせは、単に「いつも同じ方向を向く癖」だけではありません。赤ちゃんによっては、首や肩の動かしやすさ、姿勢のとり方、手足の使い方などに左右差があり、その結果として同じ方向を向きやすくなっていることがあります。
向きぐせのきっかけが、ベッドの位置、光や音の方向、抱っこの向きなど、生活環境による影響が大きい場合は、環境を変えることで少しずつ左右を向きやすくなることがあります。そのような場合は、簡単な対応で、1か月程度で反対側も向けるようになってきます。
たとえば、
といった工夫です。
大切なのは、赤ちゃんの頭を手で無理に反対へ向けることではありません。
赤ちゃん自身が、そちらを向きたくなる、向きやすくなる環境をつくることが基本です。
一方で、うつ伏せ遊びを続けていても、むき癖が続く場合があります。
「いつも同じ方向を向く」
「反対側を向きにくそう」
「正面を向いている時間が少ない」
「反り返りが強い」
「首がすわる前から寝返りした」
「左右の手の使い方が違う」
「横向きになるのを嫌がる」
といった様子が続いていませんか。
こうした場合は、単にタミータイムの回数を増やすだけでは、向きぐせの背景にある筋肉の緊張(張りや緩みのバランス)が変わりにくいことがあります。
見るべきなのは、どちらを向いているかではなく、なぜ反対側を向きにくいのかです。
生後1~2か月ごろに、いつも同じ手ばかり口に持っていく赤ちゃんがいます。
赤ちゃんあるあるですね。
「右利きなのかな」
「もう利き手が決まっているのかな」
と思われることがありますが、この時期に利き手を判断することはできません。
むしろこの月齢では、左右どちらの手も使えることが大切です。
いつも右を向いて右手ばかり口に持っていく、あるいは左を向いて左側ばかり使うという場合は、利き手というよりも、向きぐせや姿勢の左右差によって、その側の手を使いやすくなっている可能性があります。
この時期は、
「どちらの手が得意か」ではなく、「左右両方の手を使えているか」を見ることが大切です。
理学療法士は向ける体かどうかをみる専門家です。
そして向き癖や頭の形が気になったときに、ヘルメットより先に行うべき治療があります。頭の形を気にする欧米ではむしろ理学療法のほうがスタンダードなのですが、そのことは日本で紹介されることも少ないし、実践している施設はほとんどないのが実情です。
こども専門の理学的療法士が、頭を無理に反対方向へ向けることはありません。首を無理にマッサージしたりストレッチしたりもしません。
目線(視覚反応)、首や肩の動き、体のひねり、腕の使い方、姿勢の安定性などを確認し、赤ちゃんの身体の使い方の癖をみていきます。
そのうえで、抱っこや遊び方、姿勢のとり方などを調整し、赤ちゃん自身が動きやすい状態をつくっていきます。
つまり、向きぐせに対する理学的療法士が行なっているのは、
「向きを変える」のではなく、「赤ちゃんが動きやすい体をつくる」ことです。
成長とともに向きぐせが自然に減っていく赤ちゃんは多いです。
しかし一方で、
という場合には、一度、頭の形だけでなく体の使い方も含めて評価したほうがよいことがあります。
特に生後数か月は、姿勢や運動のパターンが大きく変わる時期です。
「タミータイムをしているから大丈夫」ではなく、気になることがあれば、いつでもご相談ください。
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