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「これで大丈夫かな?」から一歩進んで 先を見据えて自信をもってできるように
こんにちは 赤ちゃんのあたまのかたちクリニック院長の高松亜子です。
赤ちゃんの向きぐせと頭の形の診察をはじめて15年になります。
「赤ちゃんの頭の形外来」に来られる保護者の多くは、まずお子さんの頭の変形を治したいと考えて受診されています。そういう名前の外来だから当然ですね。
最近はそのための無料動画もたくさん配信され、いろいろな職種や背景の方が、それぞれの立場から情報を発信しています。
動画を見てそのとおりにやってみたら頭の形が丸くなった。それで困りごとが解決した、
これは十分に意味のある結果です。
たとえば、
頭の形の問題に対して一般的に即効性のある対応をお伝えする、これはとてもシンプルな育児介入です。実際、向きぐせによる変形でも、生後0から1か月までなら、初診で寝かせ方や抱っこ、タミータイムなどを少しお伝えしただけで、比較的すんなり改善していく赤ちゃんも多いです。
ただ、すべてがそうとは限りません。
「いつも右を向いています」という一つの訴えでも、
確認したいことはいくつもあります。
同じ「向きぐせ」に見えても、その背景は赤ちゃんによって違います。
そこで当院を受診していただいた場合、医師の診察ではまず、頭の形とその医学的な背景を評価します。
これは医師が判断する領域です。
一方で、それだけではわかりにくいこともあります。
理学療法士は「なぜその向きになっているのか」をからだ全体からみます
運動発達の視点から赤ちゃんを見ているのです。
同じ「向きぐせ」でも、医師と理学療法士が見ているものは少し違います。
だからこそ、両方の視点を合わせることで、その赤ちゃんの状態をより立体的にみることができます。
そこで見つかった姿勢や動きの特徴をもとに、運動発達の専門家による発達サポートとして、ご家庭でできる形にしてお伝えし、赤ちゃんと保護者に実践していただいています。
もちろんすべての赤ちゃんに発達サポートが必要なわけではありません。
頭の形の評価と簡単なホームケアだけで十分な子もいます。
頭の変形の背景に、向きぐせや体の使い方の左右差が続いている子では、頭の形だけを追うよりも、運動発達も一緒に見たほうがよいことがあります。
運動発達が順調に進んでいるのに、形が治らないあるいは変形がむしろ進行していて、頭蓋矯正ヘルメットを検討することもあります。発達が順調だから頭の形も大丈夫、あるいは頭の形が改善したから発達も大丈夫、と単純に同じものとして考えるわけではありません。
当院では、
頭の形だけで解決できる子は、シンプルに。もう少し多角的に見たほうがよい子は発達の視点も加える、という考え方で診ています。
目指しているのは、
保護者の方が「これで大丈夫かな」と迷いながら続けることではなく、
今の赤ちゃんの状態を理解して、その先の発達も見据えながら、「これをやっていけばよい」と自信をもってご家庭で取り組めることです。
そして、この時期に身につけた動きの意味は、その場ではまだ分からないこともあります。
仮にヘルメット治療が必要になった赤ちゃんでも、治療を卒業する頃になって、
「あの時やっていてよかった」「あの時やっておけば、もっと簡単だったかもしれない」
と感じることがあります。
次回は、「1歳ころになって見えてくる、早いうちに育てておきたい動き」について書きます。
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