当院のヘルメットを作成する義肢装具士について

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義肢装具士とは?

義肢装具士は法律上、「医師の指示の下に、義肢及び装具の装着部位の採型並びに義肢及び装具の製作及び身体への適合を行うことを業とする者」と定められています。医師の処方に従い患者さんの採型や採寸を行い、これを元に義肢装具を製作して、病院などで適合を行います。

義肢装具士資格は1987年の義肢装具士法成立とともに誕生した比較的新しい国家資格で、職業能力開発促進法の規定に基づく義肢、装具の製作に係る技能検定試験に合格し、養成所において1年以上義肢装具士として知識、技能を修得した者にその資格が付与されます。

試験内容

臨床医学大要(臨床神経学、整形外科学、リハビリテーション医学、理学療法・作業療法、臨床心理学および関係法規を含む)、義肢装具工学(図学・製図学、機構学、制御工学、システム工学およびリハビリテーション工学)、義肢装具材料学(義肢装具材料力学を含む)、義肢装具生体力学、義肢装具採型・採寸学および義肢装具適合学

義肢装具士を在籍させるに至った経緯

頭蓋矯正ヘルメットは、柔らかく、繊細な赤ちゃんの頭部に装着するもので、安全性が最も重要視されます。

義肢装具士の在籍は、機械的な計測値だけでは判断できない微妙な頭部の隆起や陥没、歪み、更には皮膚疾患や体質などに合わせて仕様を細かく調整できる利点があります。
また、計測後の赤ちゃんの成長の個人差、装着後のヘルメットの位置ずれ、回転などの原因を追跡しながら効率的な治療が行えると考えています。

義肢装具士と描くヘルメット治療の未来

今後ヘルメット治療に対して、どのような未来を描いているのか。

頭の形だけでなく、赤ちゃんの健やかな成長のために形成外科、脳神経外科、皮膚科、児童精神科、リハビリテーション科が、かかりつけ医である小児科医や、高度医療を提供する総合病院と密に連携していくことがその主たる目的です。そしてそこには機器や装具の制作、調整のプロである医療機器メーカー、義肢装具士など、幅広い分野からの情報、技術提供、連携が必要不可欠だと考えています。

特に機器や装具の細部の調整に特化したいわゆるプロの職人である義肢装具士が、患者様やご家族の眼前で行う調整はなんと頼もしいことでしょう。

当院では、掘削や調整で音が出る工作室を防音構造にすると同時にガラス張りにして、義肢装具士さんが調整している風景を確認することができますので是非ご覧になってください。

当クリニックの義肢装具士をご紹介します。

頭蓋形状矯正ヘルメットを作成する山口義肢装具士です。当院では医師と山口義肢装具士によって、完全オーダーメイドのヘルメット「プロモメット」を作成しています。

※プロモメットは株式会社山口補装具が作成している治療用ヘルメットです。(プロモメットは株式会社山口補装具の登録商標です。登録番号6573206 )

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